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パターンで見る選挙:(有権者の行動パターンを観察してみよう:有権者が選挙で役立ったと感じた媒体は何?)

 

選挙に立候補するかたはさまざまな工夫をし、有権者に政策等を訴えます。

 

しかし、その工夫が有権者に受け入れられるかどうかはわかりません。

 

 
今年(2019年4月)に行われた統一地方選挙では、「選挙カーで名前を連呼する候補者には投票しない」というTwitter書き込みが、選挙期間中にありました。

 

また、「子育て支援を訴えている候補者が、選挙カーで大声で名前を連呼するから、赤ちゃんが起きてしまった。」等の書き込みもありました。

 

確かに、候補者が名前の連呼をすれば、地域有権者に直接の声が届きますが、候補者名連呼の選挙活動を好まない有権者も実際におります。

 

では、どのような選挙活動が有権者にとって役立ったのでしょうか?

 

今回は有権者が選挙の際に役立ったと感じた情報について見ていきます。  

 

 

有権者が役立ったと思う情報と,有権者が情報を目にした媒体をわけて調査した結果があります。

 

その調査結果である公益財団法人明るい選挙推進協会の第48回衆議院選挙の意識調査データで検討します。

 

図1_有権者が役立った選挙情報媒体

図1_有権者が役立った選挙情報媒体

 

有権者が役立ったと回答するのはテレビ、選挙公報等からの情報が多く、最初に述べた連呼が役立ったと回答する人の割合は非常に少ないことがわかります。

 

否が応でも耳に入ってくる候補者名等の連呼ですが、その情報が役立ったと感じる有権者の数はあまりいないようです。

 

選挙カーで大きな音を出して選挙区を回る際には時間帯等を考えつつ、乳児等が住んでいる可能性の高い場所の近くで大きな音を出すのを避けたほうがよいかもしれません。

 

この見聞きした情報の中で、最も多かった掲示場にはられた候補者のポスターですが、その情報が役立ったと回答する有権者の割合は少ない傾向にあります。

 

また、選挙期間中は電話かけをして投票を呼びかけたりすることがありますが、その電話かけが役立ったと回答する有権者割合も少ないです。

 

むしろ、葉書、パンフレットのほうが有権者には役立っているようです。

 

これら調査結果を見ると、テレビ等の影響が大きいことがわかります。

 

その一方、総務省等のデータを見るとインターネットへの接続時間が長くなり、選挙情報等もインターネットで情報を得る人が多くなっているので、今後はインターネットからの情報が役立ったと回答する人が多くなるかもしれません。

 

図2_インターネット選挙運動利用状況_年代別

図2_インターネット選挙運動利用状況_年代別

 

図3_年代別ソーシャルメディア利用時間

図3_年代別ソーシャルメディア利用時間


出典:総務省情報通信政策研究所「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

 

以上の調査結果は国政選挙のものですが、地方選挙での意識調査でも似たような結果が出ていますので、国政選挙、地方選挙問わず、選挙活動をする際に参考になる資料だと思います。

 

現在、インターネット利用時間が伸びている傾向にあるため、選挙活動でSNS等を活用する場面がより増えてくることが予想されます。

 

気軽に投稿できるSNS等ですが、一度投稿した書き込み等を消去することは難しいのが通常です。

 

何気ない一言で大きな影響がマイナスにもプラスにも働きます。

 

そこで、SNSを利用する際に何らかのルールを決めておくと良いかもしれません。

 

例えば、

 

○睡眠不足時や気分が高ぶっている時等の書き込みは控える
○投稿する前に、投稿内容を読み返し、表現内容等を変更する

 

等々です。

 

これらのちょっとした工夫をするだけで、削除が必要となる投稿を減らすことができます。

 

近年の選挙は期日前投票が増加傾向にあるので、筆が滑ったことで、その書き込みが広まり選挙に影響が出ることも予想されます。

 

前々回の記事を参考に、候補者ご自身で書き込む際のルールを作っておくと良いかもしれません。

 

今回は有権者が役立ったと感じた媒体と、SNSに書き込む際のちょっとした工夫について見てきました。

 

次回はSNS等オンライン上の炎上についてみていきます。

 

 

【パターンで見る選挙の過去記事もご活用ください】
第01回_選挙時における有権者の投票行動パターン_地域別投票率
第02回_選挙時における有権者の投票行動パターン_年齡性別投票率
第03回_選挙時における有権者の投票行動パターン_期日前投票利用率
第04回_選挙時における有権者の投票行動パターン_投票決定時期
第05回_選挙時における有権者の投票行動パターン_政党別得意な地域
第06回_選挙当選者のパターン_統一地方選挙_新人候補者の当選率
第07回_選挙時における有権者の投票行動パターン_インターネット選挙運動活用時間
第08回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者が投票する際に考慮する内容
第09回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者のYouTube動画を見る割合
第10回_選挙時における有権者の投票行動パターン_年齢別有権者の各SNS利用割合
第11回_選挙当選者のパターン_参議院選挙_女性候補者の当選率
第12回_選挙時における有権者の投票行動パターン_無党派層の年齢構成と投票政党
第13回_選挙時における有権者の投票行動パターン_年金問題に関する有権者の反応は?
第14回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者は政党重視なのか候補者重視なのか?
第15回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者が支持政党を持たない理由
第16回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者がネット選挙運動で期待すること
第17回_選挙時における有権者の投票行動パターン_立候補者がSNSで情報発信する際に配慮すること
第18回_選挙時における有権者の投票行動パターン_インターネット上で有権者に信頼されるにはどうしたら良いのか?

 

 

この記事の著者

渡部 秀成
LLCつくばリスクマネジメント 代表社員
渡部秀成

1999年から公的機関、民間企業の大量テキストデータベース整備、検索システム構築、パテントマップ(特許情報)作成等、各国政治家発言、企業経営者発言、株式情報、有価証券報告書等のテキストマイニングに携わる。2011年東日本大震災時にTwitter上に書き込まれた200万件のツイート分析から風評被害対策の仕組みを体系化。
国内外の実験、論文等で明らかになっている、人の心理的・行動特性をベースにした多面的なソーシャルメディア分析を行い、現場で活用できるマニュアルに落としこむ作業まで行なっている。

この記事を書いた人

渡部 秀成

渡部 秀成
LLCつくばリスクマネジメント代表社員

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