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パターンで見る選挙:(立候補者の行動パターンを観察してみよう:参院選挙女性候補者の当選率)

2019年統一地方選挙が終了し、都道府県、市区町村ごとに選挙結果が出たことで、
それぞれの地域における有権者の投票行動パターンを考える資料が、また一つ集まったことになります。
 
今回の統一地方選挙直前に、複数の国会議員の発言が
統一地方選挙結果に影響したのではないか?と思われることもありました。
 
期日前投票を利用する有権者の割合が増加傾向*(→第03回_選挙時における有権者の投票行動パターン_期日前投票利用率)にありますので、参議院議員選挙を直前に控えたこの時期、選挙関係者は特に発言、行動に配慮する必要がありそうです。
 
参議院選挙が近づいている今回は
 
1 日本の国会に占める女性議員の割合を世界で比較すると何位くらいなのか?
2 参議院議員選挙における女性候補者の当選率がどのように変化してきたのか?
3 新人・現職の当選率
4 参議院選挙の政党別当選率
 

の4点について見ていきたいと思います。
 
参院選の女性候補者の当選率を第1から第24回までをグラフにしますと下記のようになります。
 

図1_参院選_女性当選率

図1_参院選_女性当選率


 
 

当選率は20%から30%前後で推移していることがわかります。
 
男性候補者と比較をすると、女性候補者の当選率はまだまだ低い状況にあります。
 
上記グラフは参議院選挙での女性候補者の当選率でしたが、
女性議員が国会に占める割合を国際的に比較をすると、日本はどのような状況にあるのかを見てみましょう。
 
ウェブサイト IPU資料*1でみると、
日本の国会議員に占める女性の割合は193カ国で比較をすると低いことがわかります。
 
*1 http://archive.ipu.org/wmn-e/classif.htm?mod=article_inline  
 
女性議員の割合が多い国は濃い緑色になっています。
 

図2_女性が国会議員に占める割合比較

図2_女性が国会議員に占める割合比較


 

以前、外交交渉の場面で、日本の代表者は男性が多く、
海外代表者の多くが女性であったことが、インターネット上で話題になったことがありました。
 
これらの数値を見ると、そのような状況が生まれやすいと言えるかもしれません。
 
次に、参議院選挙の新人候補者、
現職候補者で参院選の当選率推移を見てみましょう。
 

図3_参院選_新人現職元職当選率

図3_参院選_新人現職元職当選率

 
 
やはり現職候補者の当選率が高いことがわかります。
 
選挙は現職が有利であるというのは、参議院選挙でも言えそうです。
 
ただ、新人候補者にも、地盤を引き継いだ人、組織票を持つ団体を持つもの等、
背景がそれぞれありますので、選挙区ごとに見ていく必要はあります。
 

最後に、参院選挙の政党別当選率の推移についてみていきます。
 

図4_政党別当選率

図4_政党別当選率

 
 

折れ線グラフ中に矢印がついている第15回、第18回、第21回参院選は、
選挙結果に大きな変動があったものです。
 
第15回参院選挙は社民党の当選率がグラフ中最も高くなっています。
この選挙では社民党党首の土井たか子委員長がマドンナ旋風とよばれる追い風を引き起こしました。
 
第18回参院選挙は、選挙前年の1997年に山一證券が自主廃業、
選挙前の4月には消費税が3%から5%になる等、世の中が大きく動いた時期です。
 
第21回参院選挙は年金問題等が明らかになったあとに実施された選挙になります。
 

このグラフからそれぞれの政党の当選率の変動がわかりますが、
各政党の当選率が大きく変化する選挙には、
社会的関心の高い事柄が選挙前にあったことがわかります。
 
有権者の関心の高い事項については、
公益財団法人明るい選挙推進協会が調査した結果があります。
 
有権者が投票する際に考慮するものをグラフ化したものが下記になります。
 

図5_投票する際に考慮すること 第48回衆院選

図5_投票する際に考慮すること 第48回衆院選

 

図6_投票する際に考慮する内容_第24回参院選

図6_投票する際に考慮する内容_第24回参院選

 
 
これらのグラフを見ると有権者の年代別に関心事項は少し異なりますが、
景気、年金等、生活に関連する内容が重要視される傾向がわかります。
 
有権者が重要視する内容と、この春行われた統一地方選挙結果、
各種対策にこれらの資料を参考になさってください。
 

今回は参院選挙に関するデータについて見てきました。
 
 
【パターンで見る選挙の過去記事もご活用ください】
第01回_選挙時における有権者の投票行動パターン_地域別投票率
第02回_選挙時における有権者の投票行動パターン_年齡性別投票率
第03回_選挙時における有権者の投票行動パターン_期日前投票利用率
第04回_選挙時における有権者の投票行動パターン_投票決定時期
第05回_選挙時における有権者の投票行動パターン_政党別得意な地域
第06回_選挙当選者のパターン_統一地方選挙_新人候補者の当選率
第07回_選挙時における有権者の投票行動パターン_インターネット選挙運動活用時間
第08回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者が投票する際に考慮する内容
第09回_選挙時における有権者の投票行動パターン_有権者のYouTube動画を見る割合
第10回_選挙時における有権者の投票行動パターン_年齢別有権者の各SNS利用割合

この記事の著者

渡部 秀成
LLCつくばリスクマネジメント 代表社員
渡部秀成

1999年から公的機関、民間企業の大量テキストデータベース整備、検索システム構築、パテントマップ(特許情報)作成等、各国政治家発言、企業経営者発言、株式情報、有価証券報告書等のテキストマイニングに携わる。2011年東日本大震災時にTwitter上に書き込まれた200万件のツイート分析から風評被害対策の仕組みを体系化。
国内外の実験、論文等で明らかになっている、人の心理的・行動特性をベースにした多面的なソーシャルメディア分析を行い、現場で活用できるマニュアルに落としこむ作業まで行なっている。

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渡部 秀成

渡部 秀成
LLCつくばリスクマネジメント代表社員

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